原野商法の土地を相続したら?負動産の処分と相続放棄の判断基準

「亡くなった父の遺品整理をしていたら、聞いたこともない山奥の土地の権利証が出てきた……」

相続の現場では、このようなケースが後を絶ちません。これは、かつて流行した「原野商法(げんやしょうほう)」で購入された、資産価値の低い土地である可能性が高いです。

「売ればお金になるのでは?」と期待するのは禁物です。むしろ、持っているだけで固定資産税や管理責任が発生する「負動産(ふどうさん)」になりかねません。

この記事では、原野商法の土地を相続してしまった場合の対処法と、相続放棄や処分を判断するための基準について解説します。また、相続財産全体への影響をシミュレーションできる『簡単相続ナビ』の活用法もご紹介します。

目次

そもそも「原野商法」とは何か?

原野商法とは、1960年代から1980年代にかけて、値上がりの見込みがほとんどない山林や原野を、「将来リゾート開発される」「新幹線が通る」などと偽って高値で売りつけた詐欺的な商法です。

当時の購入者は、「将来への投資」や「子供への財産」として購入しましたが、現在は以下のような状態になっていることがほとんどです。

  • 道路に接しておらず、家が建てられない
  • 場所が不明確で、どこにあるかさえ分からない
  • 市場価格(売れる金額)はほぼ0円

なぜ今、問題になっているのか

当時購入した世代が高齢になり、亡くなり始めています。その結果、事情を知らない子供世代が「売れない・使えない土地」を突然相続してしまうケースが急増しているのです。

さらに、2024年4月1日から、不動産を相続した人は、その事実を知った日から3年以内に相続登記をすることが義務化されました。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となり、2024年3月31日以前の相続分も2027年3月31日までに登記が必要です。

義務化のポイント

  • 対象者: 相続で不動産(土地・建物)を取得した相続人全員。
  • 期限: 不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内。
  • 罰則: 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。
  • 過去の相続: 2024年3月31日以前に相続した場合は、2027年3月31日までに登記が必要。 

原野商法の土地を相続する3つのリスク

「価値がないなら、放置しておけばいい」と考えるのは危険です。所有者になることには、法的・金銭的なリスクが伴います。

1. 管理責任と損害賠償リスク

たとえ山奥でも、所有者には管理責任があります。近年は豪雨災害も増えており、所有地が土砂崩れを起こして近隣に被害を与えた場合、所有者が損害賠償責任を問われる可能性があります。

2. 固定資産税と「負の遺産」の連鎖

評価額が低く固定資産税がかからない場合もありますが、自治体によっては課税されることがあります。また、あなたが処分できなければ、その負担はお子さんやお孫さんの代まで永遠に引き継がれてしまいます。

3. 二次被害(測量詐欺など)

相続のタイミングを狙って、「その土地を高く買い取ります」と業者が近づいてくることがあります。「売却のために測量が必要」「手数料がかかる」などと言ってお金を騙し取る「二次被害」が多く発生しています。知らない業者からの連絡には絶対に応じないでください。

対処法:相続放棄か、相続してから処分か

原野商法の土地が見つかった場合、以下のフローチャートで検討しましょう。

  1. まずは財産調査:その土地以外に、預貯金や自宅などの「プラスの財産」がどれくらいあるか確認する。
  2. 相続放棄の検討:プラスの財産より、原野の管理コストや借金などの「マイナスの財産」が上回るなら、家庭裁判所で「相続放棄」をする(※全ての財産を放棄することになります)。
  3. 相続して処分:プラスの財産が多い場合は、土地を相続した上で、適切な方法で処分(手放す)ことを目指す。

相続してしまった後の処分方法

もし相続することになった場合、売却は困難ですが、以下の方法で手放せる可能性があります。

  • 相続土地国庫帰属制度を利用する:
    一定の要件を満たし、10年分の管理費相当額(負担金)を国に納めることで、土地を国に引き取ってもらう新しい制度です。
  • 有償引き取りサービスを利用する:
    不動産会社の中には、処分に困った土地を有償(お金を払って)で引き取ってくれる業者も存在します。

「簡単相続ナビ」でリスクを可視化しよう

原野商法の土地問題で一番怖いのは、「全体像が見えないまま判断してしまうこと」です。
この土地を相続することで、相続税はいくら増えるのか? 処分費用と天秤にかけて得なのか? それを判断するには、正確なシミュレーションが必要です。

そこで活用したいのが、ミラーマスター合同会社が提供する『簡単相続ナビ』です。

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あなたの状況に合わせて選べる3つの機能

『簡単相続ナビ』は、単なる計算ソフトではありません。あなたのライフステージに合わせて、最適な資産管理をサポートします。

  • 【終活中の方】生前対策シミュレーション:
    「この原野を子供に残すべきか?」元気なうちに資産を整理し、家族への負担を減らす「終活」をサポートします。
  • 【相続が発生した方】相続税・遺産分割シミュレーション:
    不要な土地を含めた遺産全体の税額を試算。誰が何を相続するのが一番節税になるかを導き出します。
  • 【相続後の方】資産管理ツール:
    相続した不動産や預貯金を一元管理。次の相続(二次相続)に向けた対策も可能です。

迷ったらAI「そうぞくん」に相談!

「難しくてよくわからない…」という方もご安心ください。
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生成AI(Dify)を搭載したチャットボット「そうぞくん」なら、24時間365日、無料であなたの相続の悩みに回答します。
「原野商法の土地があるんだけど…」「相続放棄したほうがいい?」など、お友達に話しかけるように相談してみてください。

まとめ:負動産で後悔しないために

原野商法で購入した土地は、放置すればするほど問題が複雑化します。

  • 相続発生前なら:生前整理で処分の道を探す
  • 相続発生後なら:『簡単相続ナビ』で資産全体を把握し、相続するか放棄するかを冷静に判断する

まずは、自分たちの財産状況を正しく知ることから始めましょう。専門家に相談する前の予備知識としても、『簡単相続ナビ』のシミュレーションは非常に有効です。

その土地、本当に相続して大丈夫ですか?

まずはシミュレーション。
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