最適贈与額はどう決まる?計算ロジックとシミュレーションの仕組み

生前贈与は、将来の相続財産を減らす有効な手段ですが、「いくら贈与するのが数学的に最も有利なのか」を算出するのは容易ではありません。

『簡単相続ナビ(終活対策版)』には、この「最適贈与額」を自動算出する機能が搭載されています。
この記事では、当ソフトがどのような計算ロジックを用いて、最適な金額を導き出しているのか、その仕組みと計算例について解説します。

目次

計算の基本ロジック:2つの税金の「交点」を探る

最適贈与額を求めるためには、「贈与税」と「相続税」の関係性を理解する必要があります。
一般的に、税率だけを単純比較すると、相続税よりも贈与税の方が高く設定されています。

贈与税と相続税の税率比較グラフ

しかし、贈与を行えば「将来の相続財産」が減少するため、将来支払うべき相続税額は下がります。
つまり、シミュレーションにおいては以下の合計額を比較検討する必要があります。

総納税額 = (支払い済みの贈与税額)+ (将来支払う相続税額)

この「総納税額」が最小になるポイント(金額)こそが、数学上の「最適贈与額」となります。

実際の計算シミュレーション例

『簡単相続ナビ』内部で行われている計算プロセスを可視化してみましょう。
例として、「総資産1億円」の場合で、毎年の生前贈与額を少しずつ増やしていった場合の「総納税額」の変化をグラフ化します。

贈与額と総納税額の推移グラフ

最適贈与額の算出グラフ

このグラフは以下を示しています。

  • 横軸:年間の贈与金額
  • 縦軸(緑の線):贈与税と相続税を合わせた「総納税額」

グラフの読み方

贈与額を増やしていくと、最初は相続財産が減る効果で「総納税額(緑の線)」が下がっていきます。
しかし、ある地点を過ぎると、今度は贈与税の負担が重くなりすぎて、逆に「総納税額」が上がり始めます。

このグラフにおいて、緑の線が最も低く凹んでいる部分(極小値)
ここが、最も効率的な「最適贈与金額」として算出されます。

『簡単相続ナビ』での計算処理について

上記のグラフは「現金のみ」かつ「単純な条件」で計算した概念図ですが、実際の『簡単相続ナビ』では、より複雑な変数を組み込んで計算を行っています。

  1. 資産の種別判定
    現金、不動産(土地・建物)、有価証券など、資産の種類ごとの評価額変動や特例適用を考慮します。
  2. 期間の変数
    「何年間にわたって贈与を行うか(余命予測や計画期間)」によって、最適額は変動します。ソフト内では期間ごとのシミュレーションを行います。
  3. 二次相続の考慮
    配偶者が亡くなった際の「二次相続」まで見越して、トータルの税額が最小になるよう計算します。

これらの変数を総当たりで計算し、ユーザーごとの「最適解」を導き出しています。

本機能の搭載製品について

この「最適贈与額の算出機能」は、将来の資産移動をシミュレーションする必要があるため、以下の製品に搭載されています。

  • 『簡単相続ナビ 終活対策版』
  • 『簡単相続ナビ 資産管理版』

※すでに相続が発生している方向けの「相続発生版」には、将来の贈与を計算する機能は含まれておりませんのでご注意ください。

ご自身の資産状況における具体的な数値を知りたい方は、『簡単相続ナビ 終活対策版』をご利用ください。
入力された資産データに基づき、グラフのような最適値を自動で算出・提示します。

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この記事を書いた人

ミラーマスター合同会社代表社員の鏡 孝正です。
私たちは、専門家任せになりがちな「相続」を、皆様がご自身の手でコントロールできるべきだと考えてます。
弊社のシステムコンサル技術を結集した『簡単相続ナビ』
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