個人事業主の相続!事業用資産の評価方法と準確定申告の注意点

「亡くなった父が個人事業をしていたけれど、お店の商品や機械はどう評価するの?」
「売掛金や在庫も相続税の対象になるって本当?」

個人事業主の相続は、一般家庭と比べて非常に複雑です。
なぜなら、個人の預貯金や不動産だけでなく、事業に使っていた「事業用資産(じぎょうようしさん)」もすべて相続財産として評価し、相続税を計算しなければならないからです。

この記事では、見落としがちな事業用資産の種類と、それぞれの評価額の調査方法について解説します。

目次

個人事業主の相続財産は3つに分類される

事業用資産は、大きく以下の3つに分けて評価します。

  1. 流動資産:現金化しやすい資産(売掛金、現金など)
  2. 棚卸資産:販売目的の商品や材料(在庫)
  3. 減価償却資産(一般動産):事業で使う機械、車両、備品など

1. 流動資産の調査と評価

まずは「お金」に近い資産です。これらは帳簿や請求書を確認して洗い出します。

主な流動資産と評価のポイント

項目内容評価方法
売掛金・受取手形未回収の売上代金回収予定額から貸倒引当金(回収不能リスク)を引いた額
現金・預金事業用口座の残高など亡くなった日の残高
前払費用家賃などの先払い分経過期間に応じた残額

【注意点】
「売掛金」は相続財産になりますが、回収不能な場合は評価額から減額(貸倒引当金)できます。確実に回収できる金額を見積もることが重要です。

2. 棚卸資産(在庫)の評価

「棚卸資産」とは、お店にある商品や製品、原材料などの在庫のことです。
これらも立派な財産なので、相続税の課税対象になります。

評価方法:2つの基準

基本的には、以下のどちらか低い方の金額で評価します。

  • 購買価額:仕入れた時の値段
  • 販売価額:売れるであろう値段(時価)から経費を引いた額

亡くなった時点で棚卸しを行い、数量と金額を確定させる必要があります。

3. 減価償却資産(機械・車両)の評価

事業で使っているパソコン、機械、車、デスクなどの備品は「減価償却資産」または「一般動産」として評価します。

評価方法:未償却残高を使う

基本的には、確定申告で使っている「未償却残高(簿価)」を参考にします。

評価額 = 新品の小売価格 -(製造時から死亡時までの減価償却費)

ただし、家庭用財産(家具など)として「一式〇〇万円」とまとめて評価できる場合もあります(5万円以下のものなど)。

準確定申告との関係

事業用資産を相続する場合、亡くなった人の「準確定申告(死亡日までの確定申告)」が必要です。
ここで計算した「未償却残高」を、相続人が引き継ぐ形になります。

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まとめ:事業用資産の漏れに注意

個人事業主の相続では、「事業用の資産」と「個人の資産」の境界が曖昧になりがちです。
申告漏れを防ぐためにも、まずは全ての資産を洗い出し、正しく評価することが重要です。

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この記事を書いた人

ミラーマスター合同会社代表社員の鏡 孝正です。
私たちは、専門家任せになりがちな「相続」を、皆様がご自身の手でコントロールできるべきだと考えてます。
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